ベトナム繊維業界は試練の年になるか?世界規模のアパレル輸出国で商品原産地規制の影響が懸念

ベトナムが世界最大のアパレル輸出国の仲間入り

ベトナム繊維協会(VITAS)によると、2018年は繊維・アパレル産業の総売上高が360億米ドルを超え、前年比16%以上増加し、ベトナムを世界最大の繊維・アパレル製品輸出国3ヵ国のうちの1つにしました。

ベトナム繊維協会(VITAS)のVu Duc Giang会長は昨年、世界は複雑な発展、貿易戦争の拡大、そして科学技術の進歩を目にしたと述べ、その中で「同協会は政府および関連省庁に同産業企業にとって困難となる政策を解決するための多くの措置を提案した」と述べています。

2018年の到達結果より、ベトナム繊維企業は2019年の受注への積極的な兆候を確認しています。多くの企業はすでに2019年の最初の6ヶ月間、さらには1年間の受注。繊維および染色産業への設備投資および素材の流れが上昇中なため、ベトナム製品は競争力があり、国の繊維サプライチェーンを徐々に完成させました。今後の新世代自由貿易協定の施行は、2019年の同産業の生産および事業活動を後押しする好影響の兆候です。

またそれに基づき、ベトナム繊維協会(VITAS)は2018年と比較し10.8%増の400億米ドルの輸出売上高を目標としています。同産業は200億米ドルの貿易黒字を享受し、雇用を創出し、285万人の労働者の収入を増加させる方針です。

CPTPP発効で活発化するベトナム・繊維業界

その最中、繊維部門は「環太平洋地域包括協力協定(CPTPP)のもとで商品原産地規制の影響を最も受けると予測されている」と米国-アセアンビジネス評議会のベトナム代表であるBùiKimThùy氏は述べました。今週初めにベトナムで施行されたCPTPPは、ベトナムに大きなチャンスと挑戦をもたらすと見られています。ですが、繊維産業の素材は依然として頭痛の種となる可能性があります。

この件についてベトナム繊維協会(Vitas)のTrươngVănCẩm副会長は、「誰もがCPTPPを使って、繊維産業が最大の恩恵を受けると述べましたが、適切な支援がなければ、機会が課題に変わる可能性がある」と述べています。ベトナムの繊維産業は、2018年に361億米ドルの輸出売上高で世界第2位の地位を獲得。しかし、ベトナムは生産のためにその材料の約80%を輸入しなければなりませんでした。輸入材料に対する大きな需要が業界にとって深刻な問題となっている、とCẩm氏は述べています。

専門家らは2019年に、包括的及び先進的な環太平洋パートナーシップ(CPTPP)が繊維・アパレル産業を含むベトナムの多くの産業の後押しをすることを望んでいるとの見解を示しました。加えて、繊維・衣料品産業はまた、米中貿易戦争のために中国からベトナムへの更なる発注を期待しています。

現在、ベトナムは綿99%、繊維70%、織物80%までを海外から輸入しています。副会長によると、最大の欠点は、日本やCPTPPに参加している国々から輸入されているのはわずか10%にすぎないこと。 最大のボトルネックは、ベトナムが輸出用の織物を生産できないことであるとしています。

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