ミンダナオの投資ビジネスは交通インフラの開発の着手から
ミンダナオ開発局の政策・計画・プロジェクト開発部の関係者であるReyzaldy Tan氏は、ミンダナオがより多くの鉄道、橋や空港、ならびに港湾を開発することで、投資およびビジネス機会をさらに引き寄せられると述べました。
同氏はまた、2019年に着手予定である359億ペソ規模のミンダナオ鉄道プロジェクトを皮切りに、地域内でさらなる開発が実施されることへの期待を表明。ミンダナオの交通が便利かつ効率よくなれば、投資家たちは同島の有望な事業展開先を見つけることが可能になり、同時に現地民の雇用機会の促進にもつながると語っています。
さらにインドネシア総領事のBerlian Napitupulu氏は、フィリピンの観光機関に対してインドネシアのツーリズムを促進することで、インドネシア・ミンダナオ間の経済活動を増やすことができると述べました。両国は互いに隣接した国であることから、ミンダナオのツーリズム促進の重要性を強調。ミンダナオとの関係強化を図るためにインドネシア政府が行ったイニシアティブの1つとして、昨年12月6日にダバオ市内のMarco Polo Hotelで開催されたインドネシア商品のセールミッションを行いました。
農工業を有益なベンチャービジネスへ。交通インフラとの相乗効果も期待
またミンダナオでは次世代の農業起業家として有望な地元の若者の興味を引くため、現地の農工業をより有益なベンチャービジネスに変えることに取り組んでいます。
昨年11月29日にダバオ市内のApo View Hotelにて開催された「第1回Manufacturer’s Forum」にて、Mindanao Agricultural Machinery Industry Associationの会長であるPedro Lim氏は、昨今の若者のほとんどは「農業は高収入なビジネスではない」などのイメージを抱いていることから、農業に対する興味がないことを指摘し、また、フィリピンの食糧供給を維持するうえでの新世代のアグリビジネスの重要性も強調しました。
農業セクターが促進されている今、ミンダナオ内で同業を営む労働者に対しても支援を行う必要があると言えます。食糧の安全性を見極める農業起業家も尊重すべきである一方、そのソースでもある農業従事者も十分な見返りを与えるべきだという考えです。さらに、この度の鉄道プロジェクトが完了した場合、今までトラック等に依存していた陸上運送が今後はよりスピーディーなサービスへと変わり、農工業事業においてもその需要はより高くなるでしょう。