タイでデング熱が流行中、2019年はこれまでに27人以上が死亡
各報道によると、タイでは2019年に入って1万8千人がデング熱に感染しています。今年の1月1日から3月5日までに9,044人のデング熱患者が発生し、7人が死亡。5月中旬までには12人の子供を含む27人が死亡しましています。これは過去5年間の同じ時期で最多となっています。 タイ保健省によると2019年は月に約1万人のデング熱患者が発生すると推測されており、年間を通じて全国で約9万5千人になると考えられています。
タイでは1月のみでも5,555人の患者が発生しています。5,555人というのは、前年2018年1月の4倍の患者数です。なおナコンラチャシマ、ウボンラチャタニ、スリン、シーサケートは最も多くのデング熱患者が発生しています。
タイ保健省は2019年のはじめから、全国の病院でデング熱対策の緊急施設の設置を依頼。さらに、デング熱の患者数が15万人となった2013年の感染者数を超える恐れがある中、全国のヘルスケア担当者とミーティングを行い、デング熱の広がりを抑えるために何ができるかの議論を行っています。
大きなニュースになったため記憶している方も多いと思いますが、2015年に人気俳優のトリサディー・サハウォン(愛称ポー)さんが、デング熱に感染。足を切断するなど治療を続けていましたが、翌年バンコク都内の病院で亡くなっています。37歳でした。
デング熱に要注意!感染症センターの情報も確認を
デング熱は、デング熱ウイルスを所持する蚊に刺されることで感染。突然の高熱が出て、激しい頭痛、目や関節や筋肉の痛み、食欲不振、嘔吐、咳、皮膚の発疹などの症状があります。
さらに血液循環系の機能不全、腎臓および肝臓の機能不全、さらには死に至る可能性があります。また症状が重くなる危険性が高いのは、糖尿病、肥満、高血圧、心臓病、喘息、アルコール依存症などを持つ人々とのことです。デング熱は、蚊に刺されなければ感染には至りませんので、屋外では虫よけを利用するなど、ご注意ください。
東京都感染症情報センターの公式ホームページにおいては、デング熱の流行状況を推定感染地域も含めて公開しています。タイを含む東南アジアへの旅行や出張などが控えている方は、ぜひこちらの情報をご参考ください。