非小売ビジネスがショッピングモールを埋め尽くす
国内外のエコノミストの多くが、製造、加工、サービス分野の大幅な発展により、ベトナム経済は今年も7%は成長すると予測しています。昨年、ベトナムの経済はインフレ率3.6%未満に抑えることができ、経済のバランスは安定。また国際収支は黒字で、公的債務と予算収支も適切に管理されています。
昨年、ベトナムのGDPは10年連続で高い成長率を達成しており、今年も高い成長が続くと予想されています。昨年までの成長は消費と輸出の増加により目標を大きく上回りました。国内企業は外国企業よりも多い輸出を報告し、ベトナムの農業、林業、水産業の輸出からも400億ドル(約4兆5000億円)という高い売上を記録しています。
MBS証券会社の経済調査責任者であるHoang Cong Tuan氏によると、2012年以降、党や政府は短期的なGDP成長を達成することではなく、ビジネス環境の改善と経済の再構築に焦点を当ててきたとのこと。 Tuan氏は、民間部門の発展を促進し、成長モデルを革新するための政策が功を奏していることを明らかにしました。
「今年、我々は党と政府によるベトナム経済を後押しするための方向性と政策について楽観的な見方をしている。今年の民間経済部門の回復と今後数年間はベトナム経済の効率性や持続可能性が高まっていくことを期待している」とTuan氏は述べています。
またオンラインショッピングの人気と利便性により、企業は店舗からオンラインストアへと移行しています。これを認識して、商業センターの運営者は非小売テナント、特に共同事務所スペース賃貸業者、教育会社、ジムといったコミュニティ的な性質を持つプラットフォームを歓迎し始めました。
ショッピングモール内の外国語クラスやジムは、ショッピング、エンターテイメント、食事などの他の幅広いサービスの近くにあるというだけでなく、場所や広い駐車スペースなどでもモールの施設を利用することができ有利です。さらに、フィットネス、教育、共同事務所スペースの各ビジネスは、オンラインモデルに変化するわけにはいかず、長期にわたってその場で繰り返しビジネスを提供することになるとされています。
外資アパレル拡大 ユニクロも積極的に進出
またアパレルにおいて急速に変化する消費傾向および外資系ブランドの圧力の中、ベトナムの小売市場は大きく前進しています。 国内小売業者は現在、グローバルなトレンドについていくための成長を余儀なくされています。
安定した経済、増加する平均所得、より高い生活水準、そして若い人口構成は、ベトナムのファッション小売産業が海外投資家にとってますます魅力的になる要因の一部となります。そのようなベトナムに進出する外資系の最新ブランドは日本の世界的アパレル小売企業であるユニクロであり、来年、全国に100以上の店舗を展開するベトナムのファッション企業Elise社の35%の株式を取得予定となっています。
多くの海外ファッションブランドがベトナムで展開している現在、ベトナムの消費者が日本の商品を好む傾向があるので、ユニクロは特にこのビジネスチャンスを逃したくはないだろうと述べています。