バリ島の独特なキャンディシステムに驚き!
インドネシアのバリ島に来た旅行客が驚くことの1つに「おつり」のシステムがあります。
バリ島では、買い物をした時におつりのコインが無いということが頻繁に発生します。もちろんショッピングモールなどの大型施設などではほとんどあることではありませんが、個人商店ではおつりが足りなく店員さんが慌てる姿も珍しくありません。またコンビニなどでもおつり不足が起きることがあるのですから最初は面食らいます。
この原因は、インドネシアでは細かい硬貨があまり流通していないということです。インドネシアで現在使用されているのは50、100、200、500、1,000ルピア硬貨。この中で、50ルピア硬貨はあまり使われる機会がありません。このことから、100ルピア以下のおつりは出ないことが多いのです。1円単位までおつりが出るのが当然な私達からしたら、文化のギャップに驚かされますよね。
それではおつりはどのように対応するのか?そのまま端数を切られてなかったことにされるのか?と言いますと、ここでも非常に面白い文化に触れることができます。なんと、500ルピア以下のおつりの場合はキャンディ(飴)を渡されることが多いのです。
このキャンディの割合やレートはお店のさじ加減によっても変わってきます。例えばおつりが700ルピアだった場合は、500ルピアコインとキャンディ2つ。もしくは全部キャンディのお店もあります。その瞬間にレジに残っているコインの残数によって同じお店でもキャンディの割合が変わったりします。(もちろん、キャンディ自体の中にも種類によってレートの上下があります)
失われつつあるキャンディ文化 貰えたらラッキー?!
ですがこれが当たり前だったのは数年前まで。今バリ島ではこのキャンディシステムが規則違反であるという考え方が強く広まりつつあります。なので全体的にキャンディを渡してくれるお店は少なくなっていますが、今だに時々キャンディシステムを採用しているお店も存在しているのです。
またこのキャンディはおつり専用であり、キャンディをコイン代わりとして支払いをすることはできません。こう聞くと売り手側だけが得をしているようなシステムにも感じられますが、そのような小さなことでいちいちイライラしないのがインドネシア人たちの良い所なのでしょう。
現在、確実に減少しつつあるこのキャンディシステム。近い将来には失われた文化になってしまう可能性が高いでしょう。もしもバリ島を訪れた際に遭遇することができたら、あなたは近々失われるバリのカルチャーに触れられた生き証人となるということです。