ダパオにヨーロッパの技術を使った排水処理施設設置 今年中にも建設完了に

ダバオ市、今年中にも廃水処理施設が建設

ダバオ地方の科学技術省(Department of Science and Technology:以下、DOST 11)の発表によりますと、vertical helophyte filter system(以下、VHFS)と呼ばれる廃水処理技術が備わった施設の建設のため、同省はダバオ市役所に対し支援を行うとされています。

DOST 11は同施設の建設資金として、少なくとも900万ペソの援助金を割り当てています。廃水処理施設はダバオ市、市内の貧困地域、政府が支援する中小企業が所有する食肉処理場を含め、4つのエリアにて建設される予定です。

VHFS技術はヨーロッパ国内においてすでに実装されており、ドイツ人の水道技師を通じてDOST 11に当技術が紹介されたとのことです。 VHFS経由でろ過された廃水は極めてきれいな水となって海に流されることから、汚染の心配が無くなります。

さらにVHFSのコストは9万ペソと高額ではなく、かつ25年間の利用が可能。DOST 11の局長であるAnthony C. Sales氏も、民間セクターに対し当技術の採用を促しています。

日本とダパオの水害対策の経緯

過去には日本の独立行政法人国際協力機構(JICA:Japan International Cooperation Agency)とフィリピンの公共事業道路省(DPWH:Department of Public Works and Highways)が、ダバオ川の水害対策を中心とした基本計画を作成するための調査を、共同で行うことが明らかにされていました。

ダバオ市のサラ・ドゥテルテ・カルピオ市長は昨年、洪水の原因となる重要な地域を特定する調査を行っていくと発表。雨季に河川の水位が上昇することによって起こる洪水被害を軽減させることが目的で行われ、調査後にプロジェクトとして具体的な対策を実施していきました。

JICAとDPWHダバオ地域は、ダバオ市の建築土木課と連携して市の既存の排水システムを調べてる過程においては今年の前半に開始されました。この研究期間は6ヶ月から1年になる予定とのこと。洪水で命を落としている人もいることから、1日も早く改善されることが望まれています。多くの国々の協力を経て改善されていくダパオ近郊の水害対策・排水インフラ。ダパオに住むすべての人々が安全で綺麗な水を飲むことができるのも、もうすぐそこかもしれません。

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