シンガポール公共WiFi2万スポットで政府目標達成
シンガポール政府がワイヤレス@SG計画で提供する無料公共WiFi(ワイファイ)の提供場所(ホットスポット)が2万ヵ所を超え、政府目標を達成しました。通信速度は平均で毎秒30メガビットと、4G(第4世代)無線通信の16.7~18.6メガビットより速い速度となっています。
情報通信・メディア開発庁(IMDA)によりますと、設置場所は主にホーカーセンター、コミュニティーセンター、図書館、政府機関ビル、高齢者活動センター、困窮世帯支援センターなど多数の人が利用する公共の場で展開されています。
増大するWifi利用者 電話料金の節約にも期待
利用者数は月250万人で、2016年よりも約50万人増大。リー・シェンロン首相は建国記念日大会の演説で、住民はワイヤレス@SGネットワークを利用することで電話料金を節約できると、無料WiFiの利用を呼び掛けました。
IMDAによると、3月末までの1年間の、携帯端末を利用した住民のデータ使用量は185ペタバイト(ペタ=1,000兆)。これはデータ量1.5ギガバイトの映画を1億2,300万本、ダウンロードした計算となります。人口を560万人として、1人当たり利用量は月2.7ギガバイトの計算になります。
日本との違いから見るシンガポールのWifi対策
日本では、カフェやショッピングセンター内のみを中心としてWiFiが普及しています。逆に言えば公共の場でのスポット展開はまだまだ浅く、公共ネットワークも利用登録が必要となるなど弊害も多く残っています。
対してアジアを代表する国際都市シンガポールでは、世界中から多くの観光客やビジネスマンなどが訪れるためネット環境は欠かせません。それに伴ない、シンガポールでは政府が自らWiFiを普及させていることが日本との大きな違いと言えるでしょう。
今回晴れて2万ヵ所展開された、シンガポールの政府が提供しているWiFi「ワイヤレス@SG」。電波が悪い場所もありますが、最大通信速度は2Mbqsに設定されています。これはメールの送受信、YouTUBEなどの動画視聴(高画質再生を除く)やネットサーフィンは問題なく行える速度です。
ビジネスシーンなどで使用する場合は日本からWiFiルーターを持っていくか、現地でSIMカードを購入したりして対応することが推奨されています。例えば最もポピュラーで簡単な方法が、チャンギ国際空港で登録する方法。
こちらは、空港に到着して税関を通過した後にある「インフォメーション」のデスクで行えます。WiFiに接続したい旨を伝えればユーザーネームとパスワードが記載された紙を貰えるので、それらを入力すれば接続完了となります。SIMロックフリーのスマホやiPhoneを持っていれば、シンガポール国内でSIMカードを購入する事で、Wireless@SGに接続が可能になります。