フィリピン人口増加に懸念 背景にはローマン・カトリックの影響。地方司法インフラ強化も

フィリピンの人口爆発的増大も政策は無策

フィリピン国家統計局は、3月1日現在のフィリピンの総人口は推定1億840万人と発表しました。この数字は正式に届けられた出生数を基にしていますが、人口問題を扱う民間機関の調査によると、出生届けを出していないフィリピン人は700万~800万人に上がると推定しています。

それらを加えると既に1億1500万人を超えているのではと見られています。統計局の2015年8月1日時点の人口は1億98万人と発表していて、この3年7ヶ月で750万人も増えていることが分かり、急カーブ状態で人口が増加しているのが分かります。現在の国別人口では日本が世界10位の人口の多い国となりますが、11位にメキシコ、12位にフィリピンが入り、人口減が続く日本を10年以内に抜き去るのではと予測されています。

フィリピンのこの爆発的な人口増加は、年間6%台のGDP成長を遂げるフィリピン経済を侵食し、慢性的な貧乏状態から抜け出せない要因の一つと指摘されています。ですが、現在も政府の人口への政策は非常に弱いままです。

その理由は、国民の80%以上の信者を占めるローマン・カトリックの教義の影響が強いとされています。実際、フィリピンのカトリック指導界は離婚や避妊を今だ認めていません。このことから世界で最も頑迷なカトリックの国との異名を取っています。政治の方もカトリックを敵に回すと、次の選挙が危ないと委縮していて、大統領以下手を出せない状態で現在に至っている状態です。

ダバオ市新たなジャスティス・ゾーンに指定

そんな中、欧州連合(European Union)およびフィリピン政府は、国内の司法部門の改革支援のため、ダバオ市を新たなジャスティス・ゾーンに指定することを宣言しました。これによりダバオ市は国内では3番目、ミンダナオ地域では初となります。

「ジャスティス・ゾーン」とは、司法省(Department of Justice)のJustice Sector Coordinating Council(JSCC)がかかげるプログラムの名称で、警察や検察官、裁判官、弁護士および、拘置所などを含む地方司法部門の機関が関わっているとのことになります。

最高裁判所長官のLucas Bersamin氏は、ケソン市およびセブ市が裁判所の未処理案件の減少に貢献したとして、ダバオ市もジャスティス・ゾーンに加えることが理想的だと述べました。また、同市が未処理案件の撲滅に大いに支援してくれることを望んでいるとも語っています。フィリピンの人口増加による経済的弊害が懸念される一方、観光地としても名高いダバオの治安維持や法的事案の供給が追いつくかに注目されるでしょう。

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