運輸・通信省のウィンカン理事長官は、バガン近郊のニャウンウー空港を東南アジアで最初のグリーン空港として、国際協力機構(JICA)の援助を受けて建設することを発表した。
グリーン空港とは、旅客機の燃料をガソリンやディーゼルではなく、太陽光を動力として使用する環境に優しい空港のこと。空港拡張のために、8エーカー(=約 32.51ヘクタール)の農地を入手する必要があり、地方政府と民衆で話し合いを行い、民衆から反対意見が出た場合は計画を中止すると いう。同省は、宗教・文化省、天然資源・環境保全省と協力し、計画を進めていくという。
グリーン空港という言葉に馴染みは薄いが、環境に配慮した空港の事だという。それに対して、JICAが滑走路の建設などの支援も行なうとのこと。8エーカーの土地を入手するところから、当プロジェクトは動くため、土地の回収が難しい場合は中止になる、とのこと。
バガンは観光地として、世界中から注目を浴びており、飛行機で当地を訪れる人は増えている。しかし、空港のキャパシティーの問題等もあり、その数に限りはあり、国際線の就航等はできないのが現状だ。このような背景から、今回のプロジェクトが動き出した。
JICAは、過去に バガンを走らせる無料バスを運営したが、地元民の反対を受けて、すぐに中止になった経緯もある。ミャンマー随一の観光地が発展する事は望みつつも、地元民の想いにも配慮が必要だ。当プロジェクトでは、環境への配慮が強く重視されているため、大きな反対は避けられれるという意見もあるが。ヤンゴン郊外のハンタワディ国際空港プロジェクトも、遅々として進んでいないが、東南アジア初のグリーン空港、ニャウンウー空港プロジェクトは、無事に着工にいたるのだろうか。乗り越えるべき壁はまだまだ多そうだ。